成功しているプラットフォームの特徴として、

1.プロ・アマ関係なくオープンに公開できる場である
2.ファンが集客できている
3.お金が儲かるor賞賛されるという成功体験を与えている。
4.支援の仕組みがある。

といったことをIT道場で語っているわけですが、
LINEクリエイターズスタンプもまさにそれが揃っているなと思います。


で、自ら参加者になってそのプラットフォームで生きてみないとわからないことがたくさんあるわけで、
このお盆休みをつかって、LINEスタンプを作成、申請してみました。


で、晴れて申請が承認され、私もいっぱしのLINEスタンパーになれたわけですが、
やってみてわかったことを、やってみないで悶々している人にお伝えしようと思います。



●パッケージIDが290663に対してストア番号が1181891ということ。

パッケージIDとは、申請するときに発行されるもので、作りかけのもの、リジェクト中のものを含んだスタンプの総数になります。見た感じ、最初の1はストア用というフラグで18万のスタンプがあるのでしょう。

これに対してストア番号は販売にいたったスタンプの数(90万ID)をしめしているので、売りに出ているスタンプの5倍の数のスタンプ(あるいはクリエイター)が挫折していると思われます。

40個つくれなかったとか、リジェクト理由が修正無理ぽよとか、修正作業自体がめんでぃで萎えぽよとか、そんな感じなのでしょう。



●リジェクト理由がなかなかてきびしい。

今は幻となってしまった「全国ギャル語自慢(≧∇≦)」のリジェクトスタンプがこちらです。

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まず、おっぱいのラインがあると、つまり胸のふくらみを表現すると性的表現とみなされアウトです。
表現の自由を奪われたなんて言って挫折された方も多いんじゃないでしょうか。
エロい話をLINEでやっているひとはたくさんいても、その人向けにスタンプを用意してはダメなんです。

「尻尾が透過になっている」というのもアウト。これは透明な尻尾なんだと言ってもダメです。
そして看板もアウト。表情がないと、コミュニケーションに使われないという論拠みたいです。
他にも写真の切り抜きや風景、ぬりつぶし画像はダメだそうですが、大人の事情の例外はたくさんあります。



申請期間は新規が5日。再申請が10日。

まず、LINEはAppleとおなじく、土日は休みのようです。
先日モンストが土曜日にVANされて、日曜日に復活したなんてニュースがありましたが、
あれは単に月曜日のVANに備えて土日にメンテしたんじゃないかと、個人的には思います。

というまとめページがあって参考にされるといいんですが、


・5日派と10日派がある
・3日で通った人は平日内


という状況と、「全国ギャル語自慢(≧∇≦)」が、
最初の申請期間が5日かかり、リジェクト後の再申請は11日だったので、このように結論づけました。

販売中スタンプの倍の量の制作中スタンプがあるわけですから、再申請の審査中スタンプもたくさんあり、その審査ラインも新規と再申請の2ラインに分けているっぽいです。

確かに一度リジェクトされると何回もリジェクトされうるというのはアプリの世界でもよくありました。
ちなみに、リジェクトメールも承認メールも13時過ぎにきました
20時に来るという事例もあるようですが、今は1日1回お昼だけのような気がします。



承認後に「リリース」ボタンを押してもすぐにリリースされない。

LINEスタンプ申請がとおって14時にリリースボタンをおしたわけですが、ストアにならんだのは午前2時すぎでした。というか寝てしまいました。

午前から夕方までは1時間〜2時間に10個ぐらいしか新着は増えないのですが、19時あたりから100ぐらいの数がぼんぼんあがり、ほとんどの新作スタンプは即深いところにもぐります。

全国ギャル語自慢(≧∇≦)」もその時間帯のダウンロードはゼロ、新着をねらったマーケティングはできないと思われます。

運良く午前から夕方に乗れたとしても、ユーザからみて新着リストは選びづらい。
おそらくクリエイターたちが確認のために見ていて、ユーザは見ていないんでしょうね。



●ランキング更新は1時間〜2時間に一回

ラインスタンプランキング」というその道の研究者向けサイトがあるんですが、

100位以内のスタンプのランキング推移を全部みてると、なんとなくわかってきます。
アップストアでもランキング上昇気流という「見えない力」があるのですが、LINEスタンプのランキングの上昇気流は50位らへんじゃないかと思います。50位以内になんらなかの形で入れたとき、そのスタンプが良ければもっと上昇するし、悪ければすぐにさがるという現象のことを言っているですが、逆にいえばたとえいいスタンプが作れたとしても、50位以内にいれなければ世間から見放されるということでもあります。



●スタンプ長者が常連化している

かわいい主婦シリーズ:アグリム
お前の●を俺が●するシリーズ目が笑っていない気ぐるみシリーズ:ポテ豆
うさまるシリーズ:sakumaru
竹内力シリーズ:RIKI PROJECT

あと印象的なスタンプは俳優の田辺誠一が描いた「かっこいい犬」、
(このひとLINEでは画伯って呼ばれてるらしいです。) 
キャラじゃなくて顔文字イラストと文字で構成された「メッセージ&フェイス」といったところです。

アップストアと違いLINEスタンプはコミュニケーションで使われ続けることが宣伝になっているので、このようにランキングの常連さんがいて、ロングセラーに支えられているようです。



●ランキング順位と販売数について

ネットで調べるかぎりでは、下記のようですが、実際に販売実績がとれたら、また報告しまーす。


・スタンプが1つ売れただけで5000位になる
・1日の売上1000円(33個)で1000位、2000円(66個)で500位。
・100位前後で1日5000円(156個)
・1日500個の販売で50位くらい。

というか、アプリと違って、個人クリエイターがブログかいたりつぶやいたりしているのが多くて、IT企業がきちんとレポートしているのがないですね。
知名度の高いキャラクターを保有してなければ旨くない市場ということなのでしょうか。



なお、LINEのクリエイター向け管理画面ではランキング推移はわからないんですが、
StampDB」というサイトがランキング集計しているようです。
ユーザローカルさんのにのらないスタンプはここで調べてみてください。


これを見ると
・1個売れれば24000位
・2個で、12000位
・3個で、9000位

って感じです。ちなみに今ちょうど4個売れたところです。


ちなみに「スタリコ」というサイトも独自の集計方法でランキングをやっています。
LINEの公式ランキングと顔ぶれがぜんぜん違うんですけどね爆。



ちなみにLINEスタンプクリエイターがスタンプの宣伝のためにやることは、「Stampers ベジータ版」と「STAMPLE」に登録すると信じられているようです。まあそう簡単に売れないわけですが、検索エンジンにはひっかります。
他にもLINEクリエイターズスタンプの宣伝に使えるサイトというまとめ記事でたくさん宣伝サイトがあるのでみてみてください。でも結局検索エンジンのつまらんインデックスを増やすだけで購入にはいたらないんじゃないかと推察されます。


これでちっとはLINEスタンプクリエイターの気持ちがわかったでしょうか。



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