iPhoneは何が世界一かといえば、ユーザによる辛口レビューになります。
どうも彼等は日常の鬱憤をここではらしているようなのです。


多機能なアプリ、本格的なゲームなどは悪いレビューがつきやすいようです。
逆にシンプルなツールやゲームは、そもそも突っ込むところも少ないためかレビューが高い評価になりやすいです。


また、誰かがクレームを出すとそれを加勢するような傾向があります。
まわりのレビューが褒めっぱなしだとそれに習う傾向もあります。


いじめられっこだった人が匿名を武器に謳歌しているようでもあります。
これらのレビュー荒らし愛好家は、先述の4つのユーザタイプでいうところのキラーにあたります。


「糞アプリ」というレビューがつくと、大抵の開発者は大変傷つきます。
でも今回はそれがむしろ楽しくなる施策について述べてみましょう。









なぜ、楽しくなるのかといえば、
この施策をやれば「糞アプリと呼ぶお前がクズなんだよ」という応援者がかけつけてくれるからです。



「目指せ三冠王」はみんなが憧れのプロ野球の選手はどんなものなのか、
実際に1年間分の打席にたってみようというコンセプトのゲームです。








打率3割を維持することの難しさや、変化球を読むことの難しさなどを体感できます。
プレイサイクルは480打球を1週間20球ずつにわけて24のブレイク。
4つのブレイクごとに月間成績がでてきます。


ユーザはまず20球をやります。 そのあと、またもう一週やりたくなる。もう一ヶ月やりたくなる。
こうして気づくと1シーズンが終わり、またもう1シーズンやりたくなります。


このゲームが提示した「1シーズンをやりきれ」というミッションと、
「三冠王を狙え」というビジョンは功を奏しているようで、
平均60ブレイクのプレイサイクルとなっているようです。

 

もし、1プレイ20球で結果を表示したり、すぐにゲームを攻略できるような難易度だったら、こんなにもヘビーユーザを生まなかったでしょう。
 

そして「糞ゲームだ」というレビュー荒らしに見舞われております。
実際にレビューを見てみましょう。


●目指せ!三冠王
https://itunes.apple.com/jp/app/mu-zhise!-san-guan-wang/id513220929?mt=8




写真 1




 
かれらの価値観は「ゲームは簡単であるべきだ」というものでした。
このゲームのコンセプトを理解するわけがない言わばミスマッチのユーザだといえます。
ただ、ミスマッチのユーザにあわせるとヘビーユーザがつきません。



ヘビーユーザ向けにアプリを作るとユーザレビューが好評価と低評価で極端に割れます。
また意見が割れれば割れる程、ランキングはあがるという傾向があるようです。

 

アプリの作り手は、自分たち求めていないユーザをいじめ続け、ヘビーユーザを作ることだけに専念すべきなのです。
 

ヘビーユーザかどうかの目安は「20分間やりこんだ人」とされています。
ポチポチゲームのチュートリアル(初期プレイ)は、だいたい20分だそうです。


この20分の既成事実があるから、ユーザは「乗りかかった船」と思うわけです。
「目指せ三冠王」の場合、ちょうど1シーズン480球が20分のプレイ時間でした。
1シーズンやりきると初めて「レビューをどうぞ」というポップが出るのは秀逸ですね。


ヘビーユーザは時間をかけて楽しんだ分だけ愛着があり、「糞アプリ」というレビューを見ると自分が否定された気分になります。
だからすかさず、「ヘタクソなだけなのに、ゲームのせいにすんな」とコメントを書くわけです。



写真 2



逆にいえば、レビュー荒らしがないと、ヘビーユーザはヒートアップしません。
つまりある程度、レビュー荒らし愛好家を遊ばせ、そこにヘビーユーザを流し込む設計がいいのです。


ヘビーユーザをもっとも楽しませることは、レビュー荒らし愛好家をこらしめる環境を作りあげることです。


発言力が高いように見える「クレーマー」ばかりに気を遣っていると毒にも薬にもならないアプリを作ることになります。


それはヘビーユーザに飽きられるのを早くすることになります。 
だから、ヘビーユーザが続出するような記憶に残るアプリを作るべきなのです。


●目指せ!三冠王
https://itunes.apple.com/jp/app/mu-zhise!-san-guan-wang/id513220929?mt=8



jledhrys




いやあ、久々にいざやってみると超ムズイですねえ。




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