福沢諭吉は「国を支えて国を頼らず」と言いました。
「国を頼る」ということでいえば、例えば助成金や補助金のような「税金の還流」もそうでしょう。


誰かをエコひいきするわけですから、色々とひずみはでてきます。
例えば無認可の保育園は助成金を受けられないから費用が高いです。


料金の安い認可の保育園に行列ができますが、無認可を含めた全体では空いております。
これは介護施設でも同じ現象だと思われます。
「並び順」に誰もが公平に感じるわけありませんから「不満」として爆発するわけですね。





 

政治家や官僚がいくら汗かいても、国民という名の「クレーマー」はどんどんつけあがるだけです。


国って結局、ルールを決めることと資金援助しかできませんから、その限界について福沢翁は気づいていたのでしょう。



慶應義塾って素晴らしいです。私立大学出たってなんの資格にもならない時代に、
産業おこすために学生があつまったといいます。東大なんかにいって官僚になるなよと。


スタンフォードもそんなノリがあるとききました。
大企業とか官僚になることがダサいことで、アイスクリーム屋で起業した方がイカしていると。



さて、さきほどの例ですが、無認可保育園の高い費用を安くするという方向で考えたらどうでしょうか?
この施設ではユニクロが回収した古着があるので、衣服代はタダですみますよ。
メリーズが協賛しているのでおむつ代はタダですよとか。
ヤマハがリトミック講師をタダでおくりこんでますとか。
企業の商売活動の一部を組み込むことで、無認可の保育園でも「違った魅力」がでてきます。




企業の商売が社会貢献しているという事例はすでにたくさんあります。
Googleは、メール、Wi-Fi、地図などをタダにしてしまいました。
Amazonが街にたくさんの宅配業者を徘徊させるから空き巣にとっては厄介な時代になりました。



しかも彼らは独自の経済圏をもっています。
彼らの経済圏で商売ができる人々がたくさんいます。
これって国みたいな存在ですよね。



一方で、「商売ベースに乗らない社会問題」は解決に向かわないというのもあるかと思います。
だから、税金が活用されるわけですよね。
そこで重要なのが「人をタダで動かす」という概念です。
いまでも多くのボランティアの方が汗をかいております。
それだけじゃ大変なのでNPOの方たちが助成金をいかして社会問題に取り組んでいるわけです。




でも、商売ベースで解決するんじゃないかという機運がインターネットまわりでおこりました。
それが「貨幣経済から価値経済」への移行です。
 


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平たく言うと企業は「タダで人を動かす」ことができます。
貧者の経済ともいえます。貧しい者同士が協力しあうような世界観です。
今までは富を牛耳っている者が札束ふりかざして人を動かしていたのと対照的です。



Appleは開発者を雇わずにたくさんのアプリを作らせました。
なぜ何百万人の開発者がこぞって参加したのでしょうか。


「お金が儲かるから」だけでなく「自己実現」もあったんじゃなかろうかと思うわけであります。



おっと、これは社会問題の解決じゃなかったですね。
ただこんなノリで社会問題を解決してお金を儲けるやり方もあるんじゃないかなと思うわけであります。



エアビーアンドビーとかウーバーのようなシェアエコノミー的なビジネスが生まれてなおさらそう思うわけです。日本発でも「ごちクル」とか「ラクスル」とか「スペースマーケット」とか、遊休資産の活用のビジネスはたくさん生まれておりますし。




あるシリアルアントレプレナーが「ビジネスチャンスはタウンページにある」と行ったそうです。
タウンページの業種を見て、インターネットの恩恵をまだ受けていないところをシラミ潰しに探そうというわけ。




じゃあ、NPOのリストを見てビジネスを探すってのもいいはず。
社会問題の巣窟です。彼らはお金儲けにならないと諦めて「助成金」にすがっているわけです。




あなたの事業プランが求められているのであります。





 ●ビジネスモデルとユーザ体験が重なってはじめてサービスとなる。
 それが大きな社会問題を解決するのならば長いビジネスとなる。


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「なんとかサービスはまわっているんだけど、劇的に利用者が伸びない」
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