いつからなのでしょうか。神保町界隈で楽譜を売る書店が消えました。
たしか書泉や三省堂で買えたはずなのにと思って行ったのに「楽譜コーナー」がありません。
そこは機転を利かせて御茶ノ水にあがっていて下倉楽器で楽譜を購入したわけですが。

あからさまに楽譜の購入接点が減っています。
そしてみんなウェブに流れていくのでしょう。






こんなときに救世主が現れました。
コンビニで楽譜がオンデマンドで買えるしくみです。
ヤマハの「ぷりんと楽譜」です。

なんと一曲ずつバラ売りしています。
いままで一冊数千円で勝ってましたからブラボーです。

さて「ぷりんと楽譜」で「Jimi Hendrix」を検索しますと。
あら不思議、「ヘイジョー」の1曲だけでてきました。。。。




さて、楽譜のファイル方式にMusicXMLというのがあります。


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これが「シベリウス」での「エキスポート画面」の例です。
なお、「フィナーレ」でもMusicXMLへの書き出しが可能です。


これ、どういうものかというと、WEB言語なんです。
このブログがHTMLで書かれているように、楽譜がHTMLで書かれているんです。


まず、PDFと違ってダウンロードが不要です。
ブログ記事をいちいちダウンロードしませんよね。

そして、音がなります。中身はMIDIとほぼ同じです。
音を聞きながらの練習、楽器のカラオケが可能です。


最後に、パート毎に切り出しが可能です。




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いや、これがすべてじゃありません。
ウェブ上での楽譜の編集ができるようになるでしょうし、
今までのヒットソングをビッグデータ解析して作曲アルゴリズムが発明されたりと、
いままで紙に封じ込められてきた伝承ノウハウにデジタルの光が差し込むことでしょう。


さて、直近ではどんな未来がもたらされるでしょうか?
業者ごとにパターンわけしてみました。





1)既存の楽譜出版社
どんどん紙楽譜の売り場接点が少なくなっておりますので、
自分でオンラインストアを立ち上げることでしょう。


2)音楽レーベル
今まで楽譜出版社にライセンスしている立場でしたが、
やはりアーティストのファンのために楽譜は網羅してあげたいです。
自社のオンデマンド配信のところに「楽譜購入ボタン」ができ、
音源と楽譜のクロスセル販売をすることでしょう。


3)デジタル機器メーカー
かつて電子辞書は専用端末で売っておりましたよね。
あれがスマートフォンに置き換わっちゃってるわけです。
楽譜専用端末で起死回生を狙えるかもしれません。
またスマートフォンで敗れたメーカーも楽譜専用Padの通信端末もありです。


4)楽譜作成ソフト
いままでの楽譜作成ソフトは作るだけのツールでした。
ここに売り場をつくればいいですね。


5)アーティスト
いままでの著作権収入は微々たるものです。
直接売ることができれば大部分の収入を得るほか、
ファンの演奏者が人前で演奏することでのプロモーション効果も得られるでしょう。



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というわけで、4)と5)については「クラウドスコア」が解決するわけですが、各プレイヤーがMusicXMLを活用しまくれば、国内400万人の演奏者たちに明るい未来がもたらされるでしょう。


いやあ楽しみですね。「耳コピ」という重労働から開放された世界が。



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「なんとかサービスはまわっているんだけど、劇的に利用者が伸びない」
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