代ゼミの時の友達で、偏差値30を1年で2.5倍以上にあげ、東大にいったひとがいます。
同じ時間をすごしているのに、なんでこんなにもアウトプットに差がでるのか、この出来事は、その後の私の人生にかなりの影響を与えました。
アルバイトではどうやったらスピードをあげられるかが関心事でしたし、その研究成果として、1ヶ月の勉強で宅建にも受かりました。そして到達した考えは、与えられた時間で成果が出せないひとは成果を出すノウハウがないに過ぎないということでした。
逆にいえば、どんなことにも必ずノウハウがあるということになります。
これはプログラマーにもあてはまります。
ノウハウ欠如のままエクセルのスケジュール管理が待っています。
有能なビジネスマンは、どうやったら早く仕事が片付くのか、大きな成果があげられるのか、自分で努力して何かをつかんできたはずです。そんな人も他人事となれば、開発者を管理しようとして、エクセルで項目を埋めようとするのです。
このようなやり取りでは絶対にうまくいきません。
わざとバッファをつけてスケジュールを組んだり、報告自体がウソでのらりくらりしたりします。
報告するための報告になっているわけです。
開発者はどうやったら早く良いものができるかよりも、
管理している奴らにいびられないようにと、気が向いてしまいます。
まるで、出来ない受験生が親の顔を伺っているようです。
サプライチェーンマネジメントの用語に、ボトルネックという言葉が確かありました。
複数の人、複数の企業で行う仕事の場合、その仕事のスピードは、一番遅い人がブレーキをかけ、ボトルネックになります。
アプリ開発の場合、プログラマーの誰かがボトルネックを常に操っているようなものだから、自分自身がスピードをあげるしか打開方法はありません。
量は質を凌駕する。量をこなせば、質もよくなります。
クオリティをあげるためには時間がかかるというのはウソなようです。
経験やノウハウが圧倒的に少ないことを正当化しているだけのようです。
そこで、受験テクニックから応用できる コーディングのスピードアップ術のご紹介です。
●受験勉強から学ぶ高速実装術
1.出来るところから片付ける
出来ないところにぶつかると、どうしてもそこばかりにとらわれて時間を食います。
試験の場合は7割をとればいいからそんなものは飛ばぜば良いのですが、私たちの仕事ではそうはいかないので誰かに後でまとめて聞きましょう。
誰かが解決しているであろうことを、自分でも説いてみようと思うのは間違いです。というのもユーザは、そこには評価しないからです。
2.未達成がどれくらいあるかウソ偽りなく常に把握する
全体でどれくらいの作業項目があるのか常に把握しておき、スケジュールと毎日にらめっこしていると、似たような作業の正しい工数見積もりができます。
問題や新しいタスクができた瞬間に全体のToDoを書き加えましょう。
曖昧なタスクが次第に具体的になれば書き直します。達成予定日がずれた時点で書き直します。
このような、自分用のToDoリストを周りとシェアすればスケジュールのズレなどの言い訳のためのメールは不必要となります。
報告のための報告ということもなくなり、ウソをつく必要もなくなるわけであります。
3.文章を早く読めるようにする
出来るプログラマーと出来ないプログラマーとの違いは、どうやら文章が早く読めるかどうかに比例するようです。
情報処理能力の差というわけです。文章を早く読めるこつは、文章を論点をつなげて読むことになります。
文章にはかならず二項対立があるので、何と何が対立しているのかだけ気をつければ、単語が多少わからなくてもスラスラと読めます。
仕様が曖昧だった場合にも、論点に立ち返って考えれば自ずと答えが見えてきます。
仕様変更の箴言をするときも、論点をきちんと明示すれば相手も判断がつきやすいです。
このスキルが理系には著しく弱いために、文系上位社会になっているようです。
4.あとから何度でもおさらいできるような工夫
試験で受かる人というのは3回は答案用紙を見返せるような人です。
問題用紙には図解や線などを書いて、いつでも簡単に読み直しできるようにしているわけです。
これはプログラムにも同じことが言えます。
何かがミスったときに、どこかの仕様を変える時に、どう対処すればいいか、痕跡を残すやり方が好ましいのです。
いいプログラマーのソースは引き継ぎがしやすいです。
近未来の自分に対して引き継ぎができないソースなど書いてはならないのです。
次はビジネステクニックからの応用です。
●ビジネススキルから学ぶ高速実装術
1.メールの受信ボックスを常に空にしろ
一週間も放置しているメールがあれば今すぐ消去しましょう。
それで困ることはないことがわかりますよね。
メールを出した相手はもうあなたに何も期待していないからです。
何かしらレスをしたら相手にボールがあります。だからメールは捨てていいのです。
自分のToDoにかかわることだったらToDoリストに入れましょう。
このようにして受信メールは常に10通未満を維持しましょう。人間は10以上の対人タスクがたまっていると処理能力が著しく低下します。
2.メールを見たら即レス
ほとんどのメールはすぐに何かしら返答ができます。5分ルールでいきましょう。
5分でできるものはすぐに解決しろということになります。
5分以上かかるものは、ToDoリストに入れて解決する日時を相手に送りましょう。
これを後にまわすとどんどん効率がわるくなり、相手には「能力の低い人間」として認識されます。
逆に常に即レスをしておくと、忘れてしまったときに相手から「メール見過ごしてませんか」という催促メールがきます。
自分の仕事を相手がサポートしてくれるわけですね。
ちなみに資料などの確認メールで「取り急ぎ受領しました」を即レスする人は丁寧な人物に見えますが駄目です。
実はサボっています。たった5分が捻出できなくて後日にレスをまわしてるわけです。
結果的に仕事に支障をきたします。
また、相手にメールを送るときも5分レスができるようなお膳立てをしましょう。
相手がボトルネックになって自分の仕事に支障をきたすのは不愉快ですからね。
3.できるだけ発言に参加
会議やメーリングリストで流れる情報には、自分に降りてくる理由があります。
そこで、何も発言しない人は、仕事をしていないのも同然です。
逆に、自分に振られていない要件であっても共有されていれば、横から失礼しますと言って発言することができます。
ビジネス的にはチャンスです。サッカーと同じでボールの接触数が多い人が試合をコントロールできます。
情報が流れるところにお金が流れます。情報がまわってきたらいち早くいいアウトプットで返しましょう。
それを繰り返していると、自然にあなたに良い情報がまわってきて、あなたが仕事を支配できるようになります。
ただし、周りの人よりも勉強熱心ではないとタダの邪魔者になりますのでので注意しましょう。
4.誰にも邪魔されないコアな1時間をブロック
プログラミングや資料作成など、まとまった時間が必要な仕事はまとめて時間をとりましょう。
とはいえ、人間の集中力など1時間以上は持ちません。
であれば、1時間はメールを見ないようにしたり、隣りから声かけられても「1時間後にお願いします」といって集中時間を作りましょう。
一番駄目なのは、社内とかフェイスブックなどで盛り上がっているときに自分も身を乗り出して仕事をサボることです。
今自分がやるべきことに時間を捧げよう。それしか明日の自分を作る原資はないのです。
5.早口でコンパクトにしゃべる癖を
エレベーターピッチという言葉があります。
もしビルゲイツと同じエレベーターに居合わせた時に、何を喋るか提案内容を用意しとけよといった話になります。
相手がビルゲイツじゃないくても同じことです。
あなたが糞人材なために話している相手に無駄な時間を使わせては申し訳がたちません。
相手の時間は人生の一部です。
相手はビルゲイツじゃないからという理由でおろそかにしていると、あなたはユーザな大切な人生の一部をないがしろにするでしょう。
いずれツケがあなたにかえってきます。
とにかくコンパクトにしゃべる癖をつけましょう。
それは、アップストアの文言も仕様についての確認にも当てはまります。
相手に余計な時間を使わせるなという点では、普段のメールも画像を90度横に倒したまま送るとか、
エクセルの生データを送りつけるとか、しょうもないデータをジップ圧縮にして送るとかも同様に断罪されるべきです。
こういう人は、アプリでもユーザに余計な作業をさせて嫌われてしまうのです。
6.仮想の突っ込み相手が何を言うか
何か意見を言う時だけでなく、アプリを作るときも、かならず嫌な相手を想像しましょう。
この仕様だとユーザからこう言われちゃうだろうなとか、俺の行動は筋が通っていないなとか。
そういう仮想の突っ込みを自作自演していると、いろいろなトラブルが未然に防げます。
そして何よりもいいモノが産まれます。 口うるさい客や上司などのフィードバックがあると良い仕事につながることが多いものです。
でも、いつもそういう相手がいるわけではありません。
一人前になればなるほど放置されることが多くなります。
自分で悪役を作り出して良いものを素早く作っていきましょう。敵は自分の慢心にアリというわけであります。
7.常に先手必勝の精神
ほとんどの開発系人材は、何においても後手にまわるようです。
バグを直せとつっつかれ、仕様はこのように直せなど、気苦労も多いことでしょう。
でも、こんなものは自分で先に見つけておいて報告しておけばいいだけです。
「どうせ後でつっつかれるから」という被害妄想もよくないです。
仕事は攻められる方が分が悪いものです。攻められるという構造が心理的に追いつめられるからです。
だったら攻めるしかないですよね。仕様が不明確なときは先に問いただし、何よりもユーザの代弁者として振る舞いましょう。
普段から先手の精神でいけば、相手は事後確認のノリになり信頼するようになります。
信頼されたからといって胡座をかいてはなりませんが、相手にも創造的な仕事をさせるとアプリも一層よい出来となることでしょう。
あなたの仕事相手は、あなたの態度やバグに目鯨たてるために仕事をしたいわけではありません。
アプリを良くしたいのです。だから「ここを手伝ってくれませんか」というのをどんどん出しましょう。
また「ここの処理は1秒にしましょうか、1.5秒にしましょうか」といったクリエイティブな質問を投げて欲しいのです。
ジョージハリスンはビートルズの絶頂期の時に、「俺たちは一週間後には忘れられるかも知れない」と言いました。
あなたも余命三ヶ月の人生と宣告されたら、先手先手と働きかけるはずです。
アップストアというのは、そういう世界です。もう一度あなたがアプリを開発するチャンスなど無いかもしれないのです。
以上になります。
プログラマーはエンジニアスキルに慢心せず、ビジネスに必要なスキルも身につけると、結果的に良いプロダクトが作れるようになるようです。
日本を代表するパティシエ、辻口博啓氏は若いころにコンクールでたくさんの受賞をしました。
それは「コンクールで受賞するだけが目的ではなく、投資家に目をかけてもらいたかったから」だそうです。
事実、彼はパティシエという職業を超えて、温泉施設の企画設計段階からプロジェクトへの参加依頼が来ています。一流の職人であるのは前提で、その上に一流のビジネスマンであるわけです。
もしあなたがアプリ作家として一流だったら、ハードウェアの企画に参画できる可能性があります。
もしかしたらiPhoneよりも素晴らしい家電を作るプロジェクトに参加できるかもしれません。
辻口氏は成功の原動力について「お菓子が本当に好きだから」と言いました。
お菓子の世界にもお金儲けだけな人たちがいるのでしょう。
辻口氏はそういう人たちをあざ笑うかのように秘蔵のレシピも惜しげもなく公開してしまいます。
また新しいレシピを作ればいいじゃないかというわけですね。
自分は本当にiPhoneアプリが好きだろうか。
本当にプログラミングが好きなのだろうか。
こういった自問自答を中途半端にしていたら、あなたよりもちょっと能力ある人たちに使われて捨てられるでしょう。でも、自分のやっている仕事が本当に大好きならば、あなたを無視することは誰にもできないはずです。
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