「落し物が見つかる」というタグが注目されているようです。


ことの発端は2013年のアメリカで「tile」という紛失物発見システムがクラウドファンディングで2.6億円もの注文を得たことでした。ただ当初の予定であった2014年冬の出荷が遅れており、少なくとも日本での販売では未定となっています。


では日本の動きはというと、「落し物ドットコム」が「MAMORIO」という落し物タグをモーションギャラリーで発表。募集期間をあと50日も残す時点で200人と200万円を集めている模様です。


ちなみに、クラウドファンディングが「キャンプファイア」が老舗で有名ですが、レディーフォーが社会問題系で猛追、そしてモーションギャラリーが手数料10%でその次を追う存在だそうです。
 
 



日本で年間、警察に届けられる拾得物は2400万件、遺失届は1200万件になるそうです。これの数%でも落し物タグのよって削減されればすごい市場になりそうですね。


この落し物タグの「MAMORIO」、3500円での販売を予定しているそうです。遺失届を出した人のうち10%が改心してこれを買ったら42億円の売上です。もちろん遺失届を出さない人もターゲットになるでしょう。レンタカーのオプション貸出サービスとか、PCを持ち歩く営業マンに会社が持たせるとかですね。


さて、この落し物追跡タグの仕組みはどのようなものかというと、タグがビーコン発生装置になっていて、ブルートゥースでスマホアプリとの通信状態のオンオフを把握して亡くした瞬間をキャッチするというものです。タグとスマホが何メートルか離れたときに、そのときのGPS情報をサーバにあげてアプリに通知するわけです。


ここで新しい仕組みが搭載されています。「クラウドトラッキング」というもので、同じアプリを持っている人が、落とされたタグのビーコンを受信した瞬間に、そのGPS情報を保有者のアプリに通知するという機能です。「誰かがあなたの落し物を察知しましたよ!」というものです。


でも察知した人が盗人だったら怖いですよね。でもこのやりとりは秘密裏に行われ、落し物主しかわかりません。気づかずにいいことをやっているわけです。このあしながおじさんっぽいとことも日本人の美徳にあってますよね。


このクラウドトラッキング、東京の落し物をすべて見つけられるようにするには2200人がアプリを搭載するだけでいいようです。タグの持ち主は当然アプリを立ち上げているわけですが、3500円の予算がないあなたもアプリを立ち上げるだけで「あしながおじさん」になれるわけですね。


クラウドトラッキングが整備されたら、それだけですごい価値があるんじゃないでしょうか。
インターネットでつなぐ民衆のパワーはすごいですね。


幼児や小学生にお守りの中にタグをしこませれば、迷子誘拐の時に活躍するでしょうし、おじいちゃんにタグをペンダントがわりに着用させれば、徘徊しても追跡できるし、生存確認もできます。


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「MAMORIO」という名前もいいですね。次世代の「お守り」になると思います。お守りは年間で数億個が売られているといいますからすごい市場規模になりそうです。



MAMORIO内蔵のお守りが浅草寺で売られたら、海外展開もしやすいですね。


 
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