歴史的にみると2014年はメディア接触時間において、ネットがテレビを超えた年だそうです。
ところが、広告費用の投下率でいうとあいも変わらずテレビCMは3割、ネットは1割でまだ水をあけられているようです。
 

 
この3倍のひらきは、わずかに積み上がった信用と歴史の賜物ということなんでしょう。
この「信用と歴史」ってのはなかなかしぶといわけで、未だに中学受験とかを受けさせてる親が生きた化石のようにいるのと似ております。もう「大学→良い就職」という事自体が形骸化しているのに、受験業界のビジネスモデルだけが亡霊のように生きているわけですね。罪な男です。もう代ゼミは不動産業にシフトしているのにですよ。

 

テレビの発信力というのはまだまだ莫大ではありますが、体感でいうと2割くらいは減ったかなという感じです。
ということは民放キー局の5局のうち1局は不要な椅子取り合戦がおこなられてしかるべきなのが市場経済なのではありますが、傷をなめあうかのように「テレビはむしろこれからがチャンスだ」という合言葉で頑張っているようです。



e0030755_1695323




そもそもテレビ局が強かった時代の背景をみていると、

・一流の人材 = コンテンツプロデュース力
・お金 = コンテンツ制作費
・分刻みの視聴率データ = マーケティングノウハウ


というところなんでしょうけど、金融ビッグバンの時に「銀行いくやつはしょぼい奴」って感じなのが、
スマホ最盛期の「マスコミいくやつはしょぼい奴」って感じになっているし、DENAは売上1800億円で利益が320億円で、日本テレビが売上3400億円で280億円というように、テレビ局だけが抜群にコンテンツ制作の資金力をもっている時代でもなくなってるし、分刻みの視聴率データなんていうのもたかが「分刻み」ですからね。



あとの差はなにかといえば、電波をもっているかどうかと、変な正義感ぐらいでしょう。
すでに年収が3分の1の契約社員や制作会社に一切合切をやらせているなんて話もあるわけですから、もうテレビ局がコンテンツを作るのは高コストなわけです。



NTTドコモやAppleが、自分たちでコンテンツを作らないでプラットフォームに徹しているように、テレビ局もコンテンツ制作費すらもたない時代がもうすぐそこまで来ていると思うわけであります。



だって、おもろいコンテンツをDeNAが作って、それをテレビで流して視聴率があがったらいいわけでしょ。エンターテイメントのコンテンツにおいて、もうテレビ局人材の役目は終わったんですよ。



いま、「5分の2問題」というのがあります。
今までキー局は週に5枠のプライム帯ドラマがあったわけですが、日テレを筆頭に2枠に削減する動きがあります。
ということは5分の3の俳優さんたちは、テレビじゃないどこかに引っ越さなくちゃいけないわけです。



先ほどキー局の1局は不要だとかきましたが、すでに20%の制作人材へのお金が消えているのです。
ドラマから撃滅するのかバラエティから撃滅するのか、そういう違いなだけで、あからさまにテレビ局から制作者離れが進んでいる。
テレビに出演しているようなタレントがパチンコ営業するなんて時代はいままであったでしょうか。



ただ、土管はあいも変わらず有用です。
いまだに平均10%くらいの人がその土管を常時使っています。



この土管はスイッチを押すだけで、めちゃくちゃリッチなコンテンツがどばどば湧いてでてくるわけですが、その土管屋の作るiPhoneアプリは、めちゃくちゃボタンがあって、めちゃくちゃ不便ときたもんだ。



土管屋って、理念が崇高で、報道の自由だとか、文化の発信とか、世論の代弁だとか、それって、やっぱりに来月の給与が過分に保証されている余裕から来るわけです。
制作側からみれば、そんな悠長なこといってる暇あったら1秒後の視聴率をあげる努力しろよと言いたいわけです。



「その土管、おらたちにも貸してよ。」っていっても、お前らみたいな就活の負け組なんかには触らせないよ、っていう時代が長らく続きました。



土管といえば、通話のできる方の土管は、イオンケータイみたいな感じなのが出回りはじめ、彼らはもう時代の役目を降りたようです。



あとはお茶の間の土管ですよね。彼らは結局、お茶の間でしか勝負できません。
スマホやPCで、テレビつけずに、彼らのいうところの「違法動画」を見られている始末です。
そもそもその「違法」ってやつが、すでに過去の考え方で、Googleが法律をひき直しているわけです。
お茶の間でニュースをみなくても、フェイスブックやラインで共有されちゃってます。



でもこの土管、やっぱり便利なわけです。逆にいえば「お茶の間おさえてる」わけですからね。
そろそろ、その土管、かしてくれませんか。



PS)映画とかって映画業界っていうと沈んだ船なわけですが、「ベイマックス」とかすごいわけです。映画館とかギョウカイジンはまったく頑張ってないっすよ。
なのに、テレビ業界のひとは「テレビがんばろうぜ」なわけです。テレビが頑張らなくても「半沢直樹」を誰かがつくればいいわけでしょ。



【1話から読める20話完結のステップメール】
「なんとかサービスはまわっているんだけど、劇的に利用者が伸びない」
「リアルのビジネスをしているんだけど、ITを駆使して集客を改善したい」