西尾さんは、大学在学中に、岡山で起業した。

最初に作ったサービスは、「音楽制作講座」のサイトだった。

サイトの訪問者がたしかに音楽を作れるようになっていて、
その人たちから「せっかく作っても披露する場所がない」という声をきいたそうだ。

そこではじめたのが、音楽コンテストのサービス「クレオフーガ」だった。
このサービスがビジネスコンテストで表彰され、そこで得た100万円で会社をつくった。


今ではコンテストをやると500曲ぐらいのエントリーがあるような影響力の大きいサービスになっているが、
当初はわずかなアドセンス収益でビジネスにならない。

ということで、受託開発をやるようになっていった。

受託開発がメインになっていくうちに「俺のやりたかったことは本当にこれなのか」と自問自答するタイミングが訪れた。

ちょうどそのとき思い浮かんだが東京進出。
妻を岡山に置いて、6畳1間のアパートに住み込み営業をした。

東京にはITの猛者がたくさんいて、情報も早いことを痛感したそうだ。
そこでベンチャーキャピタリストと出会い、資金を調達し、自社サービスに専念することができた。

2年前にはじめた音源販売サービス「オーディオストック」はすでに3万点の音源は集まった。
いま注力しているのが「SEO」だと西尾さんは言った。
(ちなみに俺は、起業家が真剣に「SEO」を考えるとき、それがマジなビジネスに出会った時だと思っている。)


このビジネスアイデアは、「クレオフーガ」のコンテストで「落選した曲」にもいい曲がたくさんあるというところから来ている。

このように、西尾さんのビジネスは、音楽制作サイト→クレオフーガ→オーディオストックと、線でつながっている。
「好きだからやれるサービス」は束になると「お客さんのニーズ」を面で捉えやすくなる。
しかも後のサービスを、前のサービスが加速させてくれるのだ。

一番苦しい運営のクレオフーガですでに音楽クリエイターがあつまってるから「オーディオストック」はたった2年で日本最大の音源販売サービスになれたのだ。

西尾さんはこの起業ストーリーの中で「雑感」として以下のことを述べた。
これから起業する人へのメッセージだ。


1)自分のタイプを見極める

自分の好きなサービスを作りたい。
好きなサービスだからこそ続けられた。


2)整理して物事を考える

「本当にやりたかったのはこれなのか?」といった考える時間が大切だ。


3)人に相談する

「悩んだらまず人に相談する」
相談もちかけられて嫌な人はいない。
相談されたら普通は嬉しいはずだ。
だから遠慮無く、人に相談すればいい。


※)当記事はブルーオーシャンサミットの講義録です。


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「なんとかサービスはまわっているんだけど、劇的に利用者が伸びない」
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