「スケールしたければ市場適応活動こそが唯一にして最強の勝ちパターン」だと山口さんは言った。

i-mode、mixi、ソーシャルゲーム、など、10年盛り上がり続けたサービスはない。
5年後のフェイスブックやクックパッドが今のままであり続けることはない。

市場概況が変遷するのに対して、自分たちのサービスを適応させていかなければいけないというわけだ。

その原則とは、

「誰の何を課題解決して、どこでどうやって知らせて、いくらの値段で売るのか?」という
よく知られたシンプルなマーケティング理論である。

市場変遷においてターゲットも変わるだろうし、対象課題も変わる、認知経路もかわるし、経済感覚もかわる。
こういったことにしっかりと向き合って、打ち手を見つけて打ちつづろというわけだ。


サービスを立ち上げる過程において、「魔の川」「死の谷」「ダーウィンの海」というのがある。

まず、「魔の川」はアイデアがあるものの「起業」とか「サービス立ち上げ」に至らないものだ。
「仲間や支援者が見つからない」「怖いからできない」「いづれやるから勉強中」といったものである。
ここで95%の人があきらめる。


次にくる「死の谷」は「サービスを立ち上げたものの、まったく盛り上がらない」というところ。
「そもそもの仮説が間違っていた。」「サービスの認知に時間がかかった。」「最初のフォロワーがつかなかった。」といったものである。


大手の新規事業などもここで躓いて撤退というのが多い地点だ。
サラリーマンほど、ここは撤退しやすいのだろう。


月間100万UU、会員3万人までくると、サービスの実力があることがわかったので、
次の打ち手をしないとスケールしないということがたたある。

そこでベンチャーキャピタルの登場だったり、大手のアライアンスだったりが解決に誘ったりする。
ここがダーウィンの海というわけだ。


ここをのそのそとやっていると痛い目にあう。


スケールさせるためには下記の3つの競争に勝たなくてはならない。


1.ビジネスモデル
2.人材獲得
3.資本力


ここをおこたってはいけないのだ。

その上で、サービスを広げるのに重要なのは、

1.メディア露出
2.大手との取引

であり、そこで「信用力」がつくそうだ。
一般ユーザはそれだけ「あやしいサービスによりつきたくない」という心理があるというわけである。


最後にメディア露出の極意を教えてもらった。


記者にとってネタにとりあげたいと思うのは、
「新規性」と「ストーリー性」の2つの視点にかなうかどうかである。


その上で下記の公式がある。

露出=ネタ(元ネタ×切り口)×ツテ×タイミング


このどれか一つかけても駄目であるというのがポイントで、
ツテは多くもった方がいいし、常にタイミングを見計らっていくしかないというわけである。


そういう意味で広報活動というのはもっとも重要な仕事なのだ。




※)当記事はブルーオーシャンサミットの講義録です。


【1話から読める20話完結のステップメール】
「なんとかサービスはまわっているんだけど、劇的に利用者が伸びない」
「リアルのビジネスをしているんだけど、ITを駆使して集客を改善したい」




yamaguchi