スマホゲーム市場は飽和したと言われて久しい。
ただ、2015年末において、スマホ契約数は約7,000万件に対して、フィーチャーフォン契約数は6,000万件という点をみると、まだまだスマホ契約数は伸びる余地が十分にあることがわかる。
実際に、今の「ゲーム・ソーシャルゲーム等市場」は約9000億円で、あと5年は継続的に成長すると言われている。
競争は熾烈になってきたが、「これから当たるゲーム」は今後も続々と現れるのだ。
パズドラやモンストのような月商100億円規模のタイトルの出現もあるだろうし、月商数億〜10億円の売上上位のスマホゲームは誰かによって作られることになる。
スマホゲームの歴史を振り返ると2011年のカイブツクロニクルが「WEBゲームのアプリ化」でヒットを飛ばし起点をつくった。
翌年の2012年には「パズドラ」や「ミリオンアーサー」がフルネイティブゲームでヒットを飛ばし、時代を塗り替えている。
2013年のモンストがヒット。2014年にはIP物、MMORPG、恋愛ゲーム、3Dゲームと多様に広がり、セカンダリ市場も顕在化してきた。
今後を読み解くキーワードとして、神田さんは次の項目をあげた。
1.スマホ最適化(パズル、音ゲー、MMORPG etc) ・スマホゲームの進化(複合化)
2.ガワ替えとIP
3.マーケティング手法の変化
4.歴史は繰り返す
スマホゲームの売上は、例えば月商5000万円のゲームの場合、
デイリー売上数十万円の基本売上とデイリー売上数百万円のイベント売上によって成立する。
つまり、イベント企画力・運用体制が重要になっている。
また、ネイティブ化、リッチ化にともない、スマホゲームの開発費用は1億円程度となり、
プロモーション予算も5000万円規模、開発期間も1年前後にふくれあがっており、
もはやファミコンやPSの時のゲーム業界と同じような道を歩んでいるのだ。
こんなにも加熱している市場であるから、神田さんはちゃんと競合分析をして欲しいと言う。
具体的には収益性の高い人気サービスの5個程度を毎日プレイし、月に数万円を課金してみることだ。
・どんなターゲットなのか
・ゲームに満足してるか?
・継続して遊ぼうと思うか?
・課金しようと思うか?
などを考えながらゲームプレイをして、UIやアニメーション、デザインについても注意して見てみることである。
競合サービスの確認ポイントとして次の5点をあげた。
1.新規性:ゲームとしての面白さなど
2.登録率:広告からの流れやサービスの魅力の伝え方など
3.継続率:翌日もアクセスするゲーム設計、非課金でも継続して遊びたくなる設計など。
4.課金率:ユーザ欲求と課金導線が結びついているか
5.ARPPU:より多く課金するとメリットがあるか?
こういったことをプレイしながら推測していくのだ。
※)当コラムはの講義録です。
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