「単車の虎」のサービス開始は4年8ヶ月前。なのにもかかわらず売上は伸びている。
DAUとARRPの両立が重要だと渡邊さんは語る。
売上がなければサービスを継続できないし、誰も居ないゲームにはユーザーはお金を払わない。
そして長期運営を目指すには、長く遊んでもらえる設計にする必要がある。
実際、単虎は様々な機能を追加したり、永久的に遊べる環境にシフトしたりしている。
イベント運営では新イベントも積極的に増やして基本的に同じイベントと出くわすことがないようにしている。
単虎の売上のほとんどは、体力課金。ガチャは少ない。
ガチャイベントをやるのは、正月やゴールデンウィークなどに限定的だ。
これは家族や仲間を大切にする単虎ユーザーのリアルなライフイベントに配慮してのことだ。
また、そこには「有料ガチャはコンテンツ寿命を短くする」という考えもベースにある。
パラメータのインフレを起こし、無課金と課金ユーザの歪を大きくするからだ。
単虎の場合、長期運営ゆえに、ユーザーの中でいろいろな価値観が形成されている。
パラメータのみならず、単車や人物のアバター、希少パーツ、通り名、記念撮影、ギルド名入り旗、ギルド名入り背景など、多様な価値感の先に課金機会が産まれている。
このようにしてガチャ課金に走ることなく安定運営ができているのだ。
単虎ユーザは、リアルな世界とおなじくコミュニティでも仲間想いだそうで、「おはよう」だけ言うためにアプリを立ち上げている人もいるという。
もはやツィッターやFacebookを立ち上げる感覚で単虎に遊びに来ているのだ。
公式ツィッターアカウントには28000のフォロワーがいる。
実はこれ、イベント告知などの宣伝の他に、CSも兼ねているのだ。
パンチというキャラが、ユーザに「余計なお世話じゃ」とか「おめーが言うんじゃねえ」などと返している。
ツイッターのキャラをレジェンドキャラにするのではなく、その舎弟であるパンチとすることで、ユーザーが会話しやすい環境を作っている。
また、「CSをシメてやっから」というようなユーザ側に立ったコメントをかえしたり、ユーザの人生相談にものったりと、もはやパンチと交流することが一つのコンテンツとなっているのだ。
このようにユーザ間コミュニティと、運営&ユーザ間コミュニティが居心地よく両立しているのである。
・人がいるという安心感
・ギルドは仲間
・バーチャル家族
・出会い
こういった要素があって、ゲーム内に文化が作られている。
だからこそ、前述の多様な価値観が生まれているのだ。
最後に渡邊さんが残した言葉は深い。
「長期運営をするということは、それだけユーザーと一緒に時間を共有するということ」
運営が、ユーザーと寄り添う姿勢をどれだけ本気で行い続けられるか、
そして、どのような価値を与え続けられるかということなのである。
※)当コラムはの講義録です。
※)当コラムはの講義録です。
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