ユーチューバーたちに入る報酬はYoutube1再生あたり0.6円あたりと言われており、アーティストに入るのはそのまた1%だそうだから、アーティストが自らユーチューバになればいいんじゃないかというのは先日書いたとおりでございます。


でも、この島国には「そんなカッコわるいことできねえだろ」というサムライスピリッツがあります。
武士は食わねど高楊枝な皆さんにも「何もしなくても結構お金がはいる方法」があり、それがスポティファイです。スポーティファイともいいます。ただまだ日本上陸しておらず、今月にでもオープンするんじゃないかと洋楽ファンはワクワクしているわけでごじゃります。


偶然にもスポーティファイでアーテイストに入る報酬は1再生あたり0.6円で、昨年のスポティファイの収益である1000億円のうち500億円がアーティストに分配されたようです。



あ。スポティファイ知らない人に説明しなきゃですね。
まずはこちらごらんください。

 
 


スポティファイは簡単にいうと、全世界55カ国で展開、2000万人が参加している音楽無料ストリーミングサービスです。なんと2000マンコ、あら失礼、2000万曲が収録されております。
無料サービスといいながら、なぜ儲けてるかといえば、それは「Free to Pay」というモデルだからです。





ドロップボックスも容量増やしたくて課金メニューにいきますよね。
スポティファイはどちらかというと「食べログ」や「クックパッド」に似ている形の搾取方法をとります。
あ、言い過ぎました。信者からの「お布施の回収方法」の方が爽やかでしたですね。


これはどういうことかというと、スマホ版で課金しているんです。
食べログはランキング表示が、クックパッドでは人気レシピ検索が、モバイルでは制限されてますよね。
あれです。


SPYの場合、自分のお気に入りリストをウォークマンしたければ、ちゃりんです。
月額9.9ドルなので、クックパッドよりはアコギかもしれません。


しかしながら、25%の課金率です。
クックパッドの課金ユーザ率は5%といいますから、なんて人間は音楽に飢えているんだろうということがわかります。サンミュージックの飯よりブルドッグとはよくいったものです。
あ、わかりにくかったです。三度の飯よりミュージックでした。すみません。


「おいおい、無料サービス化の流れの裏には広告ビジネスっていっただろ?」なんて、過去の記事を読んでいるあなた、サンクスベーリーです。


確かにスポイティファイも無料のところには広告流しているようです。
ですがよ、クックパッドのIR資料読んでてもわかるように広告ってしれたもんなんですよ。
グリーだってモバゲーだって課金を生業にしてますからね。


広告でペイできない分野もあるってわけで、Youtubeの場合はGoogleが神様すぎる。いやむしろ天下人が作ったルールに広告主がなびいちゃったわけですね。日本における「Yahoo!とそれ以外のオンラインメディアの違い」というのがわかりやすいでしょうか。



そんなことはさておき、スポティファイの偉大な貢献として「海賊版の撲滅」があげられます。
いつでもどこでも聞けるわけだから海賊版をダウンロードするのがダサいってことになります。


ところが。トムヨークとかレッドツェッペリン、ビートルズは楽曲提供を拒否。
どうでもいいですが、キングクリムゾンのロバートフリップも拒否。
こいつはアイチューンズでの配信も拒否してるから、さらにどうでもいいですね。



というのは、「メタリカがスポティファイに楽曲を提供してからアルバムの売上が35%も落ちた」なんていうもんだから、デストロイヤー視されちゃっているわけです。



ここで数学的解釈をしてみたくなるのが人情っていうもんでやんす。

まあ、こういうことだったというわけですね。



数式1)海賊版撲滅での市場増加 < 無料化による市場減少

ただ、儲かってた時代は世の中の人の不満が抑えられていたように思います。
だからスポティファイやパンドラにユーザが流れるわけで。



こうなります。


数式2)スマホユーザが思う曲の金銭価値 < アーティストが思う曲の金銭価値

もう人々がスマホを持ってしまったので仕方ありません。
これがいやなら、日本のミュージシャンは演歌を歌ってカセットを地方の老人に売りさばけばいいわけで、米国のミュージシャンはカントリーを歌ってCDをカントリーサイドの中年にうりさばけばいいわけです。


ティーンな若者に向けてお金を儲けたいなら、ヒロミ郷さんに従えってわけです。



しかし、どうせこうなります。
昨日に書いたスガシカオ経済圏の理論です。



スポティファイは2年前まで25カ国の欧米中心でした。で1000万人くらい。
もうアジア中心に55カ国。 2000万人まで増えているです。
 

アーティストにとってみれば他の市場を開拓するチャンスであります。
メタリカも今年あたりから収益は回復しているんじゃないでしょうか。
この2年でスポティファイ経済圏のパイが2倍になっているからです。
なづけて「ツェッペリンいぬ間の洗濯」戦法です。



というわけでオチを中盤で語ってしまいましたので、これでセッションを終わらせたいと思います。


え。どこですかって。

いったでしょ。

Spotifyの踏み絵を踏みたくなかったら演歌をやりなさい」と。


 
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「なんとかサービスはまわっているんだけど、劇的に利用者が伸びない」
「リアルのビジネスをしているんだけど、ITを駆使して集客を改善したい」
 
そうすれば、あなたのあえぎ声も「天城越え」となることでしょう。
それににしても、SPTYのアーティスト分配額500億円ってすごいですね。
JASRACの徴収額が1000億円ですからね。

A half of JSRCですよ。ではまたね。


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