アフガニスタンの侵攻で、ソビエト連邦は解体するハメになり、
ブッシュジュニアは、大義名分の無いイラク侵攻をして、悪名を歴史に刻みました。

パパブッシュは、ベトナム戦争の教訓を活かしたと言われています。


1.大義の無い侵略戦争は相手国の全体を敵にまわす。
2.軍人に勝てても地元ゲリラには勝てない。
3.ゲリラの戦費は、相手国の正規軍の100分の1である。
4.短期決戦あるのみ。長期化は厭戦ムードとなる。



1969年の反戦デモは200万人に達し、
サイケデリックロックのムーブメントがおこりました。

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セルゲイブリンとラリーページ兄弟も、その教訓を活かしていると言われています。
2004年のIPOで調達したグーグルマネーは2009年までに55社の買収にあてられました。

55社目はアドモブです。

傍から見れば、グーグルの実力を持ってして、アドモブは鼻クソのようなもの。

しかし、グーグル兄弟はそう考えませんでした。
いざ全面戦争となると、アドモブのかけたコストの
100倍の戦費がかかることを知っていたからです。

戦争には4つの形態があります。


1.全面戦争
2.代理戦争
3.秘密工作
4.暗殺


1から4に行くに従ってコストが安くつきます。

企業戦争におきかえると、4はこんなエピソードがあります。
ライバル雑誌の看板ライターを女漬けにして骨抜きにしちゃう。
数十万円の投資で、発行部数を数十万部も下げてしまう。言わば暗殺です。
もしあなたがキャバクラに連れていかれるとすると、それは暗殺の刺客です。

3は島耕作の世界なので、一旦置いておきます。

市場は自由に開かれているので、大手であろうとベンチャーであろうと、
基本的にはいつも1の全面戦争です。

正規軍のやり方だと、ベンチャーは負けます。

どういうことかというと、
ベンチャーで稟議書とか、交通費精算とかやっていると、
戦力は敵国のそれと変わらないということです。

よく考えてごらんなさい。

チェゲバラが、毎日いくつもの定例会議とかをしますか。
交通費精算とか稟議とかしますか。

カストロ将軍が、「うん。それはみんなでコンセンサスとって決めよう」
なんて言っていたら、伊豆大島だって制圧できなかったでしょう。

こんなちまいことやってたら、絶対に勝てません。

あなたが書いている書類に、
ハンコがいくつもついているならば、
それだけ戦力を落とす環境が整っているわけです。
1個のハンコのたびに大根卸し機みたいにすり減ることを考えてみてください。
100個のハンコをためれば、あなたは立派な骨抜きの亡霊です。
なんの承認なのか、なんの後ろ盾なのか、意味がわかりません。

もしあなたがゲリラならあなた一人で100人の相手と戦えます。
敵が、交通費精算の出し戻しなんかでまごついている間に100人を刺せます。

もしあなたの会社がゲリラでないならば、
このメルマガを捨てて、今から辞表を出すべきです。
その辞表が受理されるまで何個ものハンコが必要ですが、その投資価値は十分にあります。

また。あなたの会社が、高田馬場のたこ焼き屋のような事業をやっている場合も同じことです。
ゲリラは、正規軍を脅かすものです。そして民意に答えた存在です。
私たちはグーグルの欲しくなさそうな事業に時間を費やすべきではありません。
そんな経歴を持っても、仮に正規軍の捕虜になったら、時給が300円以上は下がります。

私たちの世界で一番手強いゲリラはスティーブジョブズです。

彼は、ハリウッドだって、音楽業界だって、通信業界だって、
手篭めにしてきました。契約破棄だってします。彼が負けたのはペプシ男だけです。

ジョブズは「俺たちはパイレーツだ」と言って、
海賊マークのTシャツを配布するような人間です。

このままだと、SONYも松下もジョブズの真似事をして
倒産まで時間を潰すしか脳がなくなります。

だから正規軍じゃいけないのです。

本田も盛田も松下も、「死ぬほど働け」と言った。
交通費精算のエクセルを叩く時間など、あるわけがないのです。

稟議書のワードをコピーして複製するなんて、もってのほかです。

それでもあなたは正規軍ゴッコをやりますか?
それともグーグルの欲しくなさそうな経歴で薄い毎日を漆塗りしますか?

そんな会社員生活は、視聴率があがらないドラマを作るようなもんです。
キムタクが稟議書やたこ焼き屋なんてありえないですよね。

 

PS) 3年前の本日(11月5日)、私の人生を狂わせた人物が他界しました。
ご冥福をお祈りするとともに、本稿を寄稿させていただきました。


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